キヤノン、フルHD録画に対応した「EOS Kiss X3」

まぁ何と言うか、「キヤノンのデジタル一眼開発は、何も変わってないんだなぁ」と。最小限の開発コストで、画素数増量と最近のトレンドである動画撮影に対応し、処理能力が足りないけど“フル HD 録画”をウリにしたいがために 20fps なんていう半端フレームレートでも搭載。

見るべきところは背面液晶にようやく高精細タイプを搭載してきたところくらいで、あとは DIGIC 4 搭載で自動的に付いてきた機能ばかり。40D→50D を彷彿させる、予定調和未満のマイナーチェンジ。

にしても、動画撮影中の AF は効かないままなのはともかく、相変わらず動画記録フォーマットが独自(H.264 の MOV ではあるが)なのは、どういうもんかと。キヤノンもビデオカメラでは AVCHD やってるんだから、パナの GH1 同様に AVCHD 準拠にすべきではないかと。そうすれば後処理も AVCHD 対応ソフトが使える。初心者ユーザー向け機種だからこそ、そういうことはちゃんとすべきなのに、5D MarkII から半年経っても変わらないとは。

結局、手っ取り早く表向きのスペックを実現するだけ、販売戦略上のスペックの実現だけに留まっていて、今までのキヤノンと変わらない。一昨年にニコンにひっくり返されて、去年は無理でも今年くらいからは少し変化を感じれるかな?と思っていたが、そんなことはなさそうだ。このままだと、1D MarkIV も期待できないかな…

キヤノン、フルHD録画に対応した「EOS Kiss X3」